きママに。育児日記

育児に奮闘するママ日記です

京都で暮らすときに読みたい、おすすめ本

京都には独特の文化や習慣があり、もちろんそれは街の雰囲気や人との接し方に現れてきます。 東京から京都に引っ越してきた時、なぜだろう?と思うことが多々ありました。今回はその疑問を少し解消してくれた本を紹介します。京都観光のガイドブックはたくさんありますが、本音の生活文化を伝える本は少ないですね。

|京都の平熱 鷲田清一

京都&京大出身の鷲田さんが、市バス206番の停留所を周りながら京都の名所や街の歴史を紹介しています。歴史を知ると、だからこうなってるのかーと腑に落ちることが多く楽しく読めました。有名老舗喫茶店が、学生のたまり場だったとか、このエリアはこんな人が多い等々。ちなみに、206番は京都観光の黄金ルートを走るバスなので、週末はいつも満員です。覚悟して乗りましょう。

  |京都ぎらい 井上章一

右京区&京大出身の井上さんが、右京区出身であることを中京区にある由緒正しいお屋敷住まいの京都人にバカにされた恨みがつらつら書かれた本です。

他県の人からすると京都府内で生まれた人は「京都出身」でしょうが、京都の中に住むと、そういう雰囲気はありません。私も右京区出身で、左京区でバイトした時に、ご年配の婦人に「ふーん」という感じであしらわれたことがあるので、著者の気持はわかります。最近は世代交代で頭の固い方も減ってきてはいるのでしょうが、実際はどうなのでしょうか。 京都の中に入る時に豆知識として知っておくとよい情報が満載です。ここまで言っていいのかしらという内容ばかりです。

  |ときどき、京都人:京都⇔東京の二都生活 永江朗

タイトルどおり、週末京都生活を町家で楽しまれている様子を描いた本です。丸太町通寺町下ルにある、下御霊神社近辺に家があり、このあたりの情報がよく書かれています。京都に住んでいても知らないことが多く、勉強になりました。

もともと朝日新聞デジタルで連載されていたものを加筆・編集されたもので、内容が充実していて読み応えがあります。観光で来る人も読んで楽しいと思います。

著者の永江さんはこの本で初めて知ったのですが、文章がきれいで、とても読みやすいです。 私も東京に住んでいたときは年末年始、お盆、結婚式、法事などの折に京都⇔東京を新幹線で往復していましたが、平日フルタイムで働いて週末に移動するのは結構疲れます。 著者は毎週末、車で往復するのに疲れてきた、いずれ京都か東京の1か所に住む選択をしなければと書いてありました。さて、どちらの都市に住まれるのでしょう。

  夜は短し歩けよ乙女 森見 登美彦著

京都って楽しいよねと思いたいときにおすすめの本。 4月にアニメ映画が公開されますが、京大〜鴨川近辺のリアルな街中が登場するので特に学生さんによいかと。この小説に登場しそうな学生さんは、京大の近くを散策しているとたまに見かけますが、実際は少ないですね。東京にいた頃にこの本を読んで京都が懐かしくなり、京都シックになりました。

 

鴨川ホルモー 万城目学

万城目学さんの小説も、京都を舞台にした青春ものが多く、鴨川ホルモーは特におもしろいです。映画化されているので倍楽しめます。「あり得ないけど、京都だったらあるかも」という空気感がよいです。森見さんの小説もそうですが、出町柳の鴨川沿いや下鴨神社河原町、四条あたりが頻繁に登場します。   |京都人だけが知っている 入江敦彦著   元祖、京都社会の暴露本を描いた人ではないでしょうか。随分昔に読んだのですが、改めて読み直してみました。 独特の文体で、私には読みづらかったのですが、、当時はベストセラーでした。入江さんは、いわゆる”京都”の中で生まれ育った生粋の京都人で、その中で感じた京都の裏事情が描かれています。2001年に発売されたので、掲載されているお店の中には閉店しているものもありますが、高級かつ歴史のあるお店が多く登場する印象です。   この本の中でひとつ勉強になったのが、「八ツ橋」について。京都の人はあまり食べないのに、京都名物として大々的に売られていて、かついろんな会社が取り扱っている八ツ橋とは、何モノなのか気になっていました。 総本家を名乗るお店はいくつかあり、どれが本当か、はっきりしないそうなのですが、京都名物となる決定的な出来事があったようです。

むしろ八ツ橋の運命を決定づける出来事は明治三十八年、聖護院が開始した七条駅(現在の京都駅)での立ち売りであった。これが京土産のパイオニアとなったのだ。(略)つまり八ツ橋は、”京都という都市の門前菓子”となったのである。これが後々に至るまでの京土産、即、八ツ橋的イメージを創り上げたのだから大したものだ

こんなことがきっかけなのですね。いまはお土産ものに困りませんが、当時は名物として庶民が気軽に買えるものがなかったのかもしれません。

    京都がらみのおもしろい本があれば、追加していきます。

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